私の営業統括部としてのキャリアは、「営業推進」から始まりました。主にイベントの企画やセミナーの開催などを通して、お客様に住宅展示場へ足を運んでいただくための集客施策を企画し、運営していました。その後、「宣伝企画」に移り、デジタルメディアを担当することに。トヨタホームでは数年前から社内のDX化（デジタルトランスフォーメーション）が進んでいるのですが、トヨタホームオリジナルの顧客管理システムの開発に携わりました。現在はこれまでの経験から「営業推進」と「宣伝企画」の両方を兼務するような、より幅広い業務を担当しています。
「人の心を動かす戦略を考えること」。そして、「人が動きだす施策を生み出すこと」。そのどちらの業務も経験したことで、幅広い視点を身につけることができたと感じています。日々、住宅を販売する販売会社の現場では、さまざまな営業課題が発生します。その課題一つひとつに、幅広い経験を活かして向き合っていきたい。そして、メーカーと販売会社をつなぐ生命線を担っている自覚を胸に、メーカーにとっても、販売会社にとっても、私自身が「なくてはならない存在」になっていきたいですね。

これまでの記憶に残っているプロジェクトで言うと、オリジナルの顧客管理システムの開発があります。トヨタホームのお客様は、自社サイトから問い合わせをしてくださる方もいれば、住宅展示場でアンケートに記名していただく方もおり、流入経路はバラバラです。顧客管理システムが導入される以前は、「サイトはサイト」「展示場は展示場」とそれぞれを個別に管理していた状態でした。そのため、そもそも販売会社が顧客フォローをしっかり行っているかどうかさえ、メーカーが知り得ない状態となっていました。
そこで、お客様のフォローを的確に行い、受注率を高めるために顧客管理システムを構築。様々な流入経路から顧客化されるデータを一元管理し、さらには、住所や建設予定地などの情報をもとに全国の販売会社に自動的に振り分け。振分先の販売会社では、システム上で担当営業がアサインされ、現場でどのような営業活動を行っているのかも可視化されるようになりました。このような営業活動の見える化ができることで、販売会社がお客様に対してよりスピーディかつ的確なサービスを提供できます。それらを通してお客様にトヨタホームを今以上に魅力的に感じていただき、トヨタホームの魅力向上、そしてトヨタホームグループ全体の売上向上を図っています。

営業統括部の仕事は、すべての部署に関わります。ときには商品開発や街づくり部署と一緒に戦略を考えることもありますし、トヨタホームの中心で物事を考えるポジションとも言えるかもしれません。そのうえで、これからのキャリアを通してやりたいことは、トヨタホームのブランド認知をさらに拡大させること。今の世の中はコモディティ化（品質や機能の差が生まれづらい状態）が進み、製品の同質化が加速していくと言われています。
これはハウスメーカーにおいても例外ではなく、トヨタホームといえば「高品質」というイメージが広まっていますが、これまで以上にプロモーションやブランディングといった事業戦略が重要になってくると思います。「営業推進」と「宣伝企画」、そのどちらも経験したからこそ、できることは必ずあります。「大河がいたから、トヨタホームの魅力がより多くのお客様に伝わり、さらに成長した。」そんな日が来ることを目指して、日々新しい施策に挑戦していきたいと思っています。
（所属部署や原稿は取材当時の内容となります）