住宅設計のトレンドとして注目されているのが「スキップフロア」です。床の高さを半階ずつ変えることで、限られた空間に立体的な広がりを生み出し、デザイン性と機能性を両立できる構造のことを指します。
スキップフロアは、省スペース化が求められる都市型住宅や、家族のつながりを大切にしたい住まいづくりとの相性も良好です。“広く・快適に・おしゃれに暮らす”ための選択肢として人気が高まっています。
本記事では、スキップフロアの仕組みやメリット・デメリット、建築実例などをわかりやすく紹介します。
<このような方におすすめ>
・都市部の狭小地や変形地でも、床面積を有効に使って広く暮らせる方法を探している方
・スキップフロアに憧れるけど、冷暖房効率が悪い・掃除が大変といったデメリットが不安な方
・スキップフロアを取り入れると費用や固定資産税がどれくらい上がるのか知りたい方
<この記事のまとめ>
・スキップフロアは段差で空間を立体的につなぐ設計で、狭小地・傾斜地・斜線制限のある土地ほど床面積を有効活用できる
・追加費用は50万〜250万円が目安で、階段・構造材・構造計算が増えることがコスト上昇の主な理由である
・冷暖房効率の低下や温度ムラは全館空調・断熱強化・空気循環をセットで計画することで解消でき、設計段階での対策が後悔を防ぐカギである
スキップフロアとは?基本の仕組みを解説

スキップフロアは、床の高さをずらして空間を立体的につなぐ設計です。まずは基本の仕組みや「中二階」「半地下」などの種類、建築基準法上の扱いと固定資産税との関係まで、わかりやすく解説します。
床の高さを半階ずらして立体的につなぐ設計
スキップフロアとは、1つの階の中で床の高さを半階ほどずらし、短い階段でつなぐ設計です。「ステップフロア」と呼ばれる場合もあります。一般的な2階建てと天井高が同じでも、床の段差によって視線が上下や奥へ抜けるため、空間に奥行きと広がりを感じられるでしょう。
壁で細かく仕切るのではなく、段差で居場所をゆるやかに分ける点が特徴です。別のフロアにいる家族とも視線や声が届きやすく、ほど良い距離感でコミュニケーションを取りやすくなります。
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スキップフロアの種類|中二階・半地下・ロフト・小上がり・ダウンフロア
スキップフロアには、床を上げるタイプと下げるタイプがあり、用途や空間の印象も異なります。代表的な種類は次のとおりです。
・中二階(ちゅうにかい):1階と2階の間に設けるスペース。踊り場を広げたような構造
・半地下:床の一部が地盤より下に位置する構造。建築基準法上は「地階」に分類
・ロフト:屋根裏部屋。はしごや階段で行き来する
・小上がり:床から少しだけ高くした空間。畳を敷いて和室スペースにも
・ダウンフロア:メインの空間から一段下げたスペース(リビングに採用する例が多い)
それぞれ形や使い方は異なるものの、床の高さに変化をつけて空間を立体的に活かす点は共通しています。書斎や収納、子どもの遊び場など、どのように使いたいかを決めたうえで、住まいに合うタイプを選びましょう。
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条件を満たせば延床面積・固定資産税に影響しない
スキップフロアの段差を利用した小屋裏収納などは「高さ1.4m以内」かつ「直下の床面積の1/2以内」なら延床面積に算入されない場合があります。条件を満たし延床面積に算入されない場合は、容積率に制限のある敷地でも収納空間などを計画しやすくなる場合があります。
固定資産税は家屋の再建築費を基に評価されるため、床面積に算入されないことが評価額を抑える方向に働く場合はあるものの、必ず税額が下がるわけではありません。取扱いは自治体や計画内容で異なるため、事前に確認しましょう。
※参考:
固定資産評価基準の一部を改正する告示案に係る意見募集の結果|総務省
後付けやリフォームも可能だが難しいケースも
スキップフロアは、リフォームやリノベーションで後付けする選択肢もあります。建築面積を増やさず、収納やワークスペースを加えられる点が魅力です。特に屋根の大きな平屋は小屋裏空間を活かせるため、後付けによるメリットは大きいといえます。
ただし、既存の梁や配管、建物の構造によっては希望の位置に設けにくいケースもあります。後付けを検討する際は、耐震性への影響や補強の要否も含め、まずは現地調査と見積もりを依頼しましょう。
スキップフロアが向いている家・土地の条件
スキップフロアは、どんな敷地でも同じように効果を発揮するわけではありません。ここでは、スキップフロアが特に力を発揮する家や土地の条件を、狭小地・傾斜地・法規制のあるエリアという3つの観点から解説します。
都市部の狭小地でも床面積を有効活用できる
都市部の狭小地では、横に広げにくい分、床を縦方向に重ねるスキップフロアが有効です。廊下や間仕切りを抑えれば、限られた床面積をリビングや収納へ配分しやすくなります。
段差の下も収納やワークスペースに変えられるため、デッドスペースを減らせる点も魅力です。上下や奥へ視線が抜け、実際の面積以上の広がりも演出できます。
傾斜地・高低差のある土地は造成コストを抑えられる
傾斜地や高低差のある土地では、地形の段差をフロアの高低差として活かせます。敷地を大きく削ったり盛ったりせずに計画できれば、擁壁や土留めなどの造成工事を軽減でき、コストの抑制につながるでしょう。
基礎と土留めの役割を一体化する設計も選択肢のひとつです。さらに、高い位置へリビングや窓を配置すると、斜面ならではの眺望や採光を住まいに取り込めます。
防火地域・斜線制限のある土地でも広さを確保できる
都市部の土地では、防火地域・準防火地域に応じた防火性能と、道路・隣地・北側斜線制限などの高さ制限を同時に考慮する場合があります。斜線制限とは、道路や隣地の採光・通風などを確保するため、建物の各部分の高さを制限するルールです。
こうした制限のある土地で、限られた空間を上手に活かす方法のひとつがスキップフロアです。床と天井の高さを工夫して空間を立体的に重ねれば、建物全体の高さを抑えながら、制限内の形状で居住スペースと収納スペースを確保しやすくなります。建物を高くしにくい都市部でも、限られた空間を無駄なく使える点が魅力です。
スキップフロアのメリット
スキップフロアの魅力は、見た目のおしゃれさだけにとどまりません。限られた敷地条件やライフスタイルに合わせて空間を活用できる点も優れており、都市部の住宅で特に人気が高い設計です。
本章では、実用性とデザイン性の両面から、スキップフロアがもたらす主なメリットを紹介します。
段差を活かして、空間を最大限に活用できる
スキップフロアは、段差を活用して縦方向にも空間を広げられる設計です。敷地が限られている都市部の家づくりなどでも、床面積を有効活用できます。
また、階段下や段差下などのデッドスペースを活用できる点も魅力です。たとえば、収納スペースやワークスペース、趣味の空間などに転用することで、暮らしの中に“無駄のない空間”を生み出せます。
視線の抜けで開放感が生まれる
スキップフロアでは、段差を設けることにより、リビングからダイニング、階段を上った先までの視線がゆるやかにつながります。壁や扉による仕切りがないため、上下方向に抜けが生まれて、家全体が一つの大きな空間として感じられるのが特徴です。
吹き抜けや高窓を組み合わせることで、自然光や風がフロア全体をめぐりやすくなり、どこにいても明るく心地よい住まいが完成するでしょう。
家族のつながりを感じやすい
スキップフロアは、異なる高さのフロアを段差でゆるやかにつなぐため、家全体が一つの空間として感じられます。
階段の先やワークスペースにいる家族の姿や声が、リビングやダイニングまで自然に届き、離れていても“つながっている安心感”を得られます。
デザイン性が高くおしゃれに見える
スキップフロアの場合、段差そのものがデザインのアクセントとなり、空間に立体的なリズムが生まれる点も魅力です。壁を設けずに床の高さでゾーニングをするため、一体感とメリハリを両立できる点がメリットです。
段差が生む陰影や、それを活かした照明演出が空間の奥行きと高級感を演出し、住まいの魅力を一層引き立てます。
限られた敷地でも広さと快適さを実感できる
スキップフロアは、段差で居場所をゆるやかに分けられるため、限られた床面積でも用途ごとに“こもりすぎない居場所”をつくれます。個室のように壁で囲わなくても、リビング・書斎・遊び場といった役割を自然に切り替えられ、狭さを感じさせない快適さにつながります。
また、敷地の形状や高低差に合わせて床の高さを調整しやすいのも特徴です。変形地や傾斜地など制約のある土地でも、段差下を収納に活かしながら居場所を確保でき、開放感と使い勝手を両立した住まいを目指せます。
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スキップフロアのデメリット

スキップフロアは、空間の活用性やデザイン性の高さから多くの注目を集めていますが、生活スタイルや将来のライフステージによっては配慮が必要な点もあります。
デメリットは、設計段階で間取りや設備に工夫を凝らすことで解消できます。スキップフロアを導入する際に考慮したい点を、対策とともに見ていきましょう。
バリアフリー性が下がる
スキップフロアをつくると段差が生じるため、バリアフリー性が低下する可能性があります。特に小さな子どもや高齢者がいる家庭、将来的な介護を見据えた住まいでは慎重な検討が求められます。
ただし、階段の段差をゆるやかに設計したり、手すりやフットライトなどの照明を適切に配置したりすることで、安全性を高めることは十分可能です。
空調効率が下がりやすい
スキップフロアは空間が上下につながる間取りのため、冬は暖気が上に抜けやすく、夏は冷気が下に滞留しやすい特徴があります。特に、吹き抜けや高天井を組み合わせる場合は、温度ムラが生じやすいため、快適性を保つ工夫が欠かせません。
対策として、全館空調システムの採用も有効な選択肢です。空気を循環させやすくなり、温度差の軽減が期待できます。家中の空気が循環しやすくなり、温度ムラを感じにくい住まいに近付きます。スキップフロアとの相性も良く、開放感を損なわずに快適な空間づくりができます。
シーリングファンやサーキュレーターを組み合わせれば、さらに空気の流れが整い、冷暖房効率を高められるでしょう。
建築コストや固定資産税が上がる場合がある
スキップフロアは構造が複雑なため、設計や施工にかかるコストが割高になる傾向があります。中二階などのフロア部分が登記上の延床面積に含まれる場合、固定資産税が高くなるリスクも考慮しなければいけません。
しかし、スキップフロアを収納やワークスペースとして利用することで、空間を有効活用できるという大きなメリットがあります。
長い目で見れば、スキップフロアならではの空間効率の高さが暮らしにゆとりをもたらし、コスト以上の満足度を得られる可能性があるでしょう。
掃除に手間がかかる
スキップフロアの構造上、段差部分や踊り場などに掃除機をかける際、手間が増えることは避けられません。部屋の数が増える分だけ掃除動線も複雑になりやすく、全体の清掃時間が長引く傾向があります。
負担を軽減するには、コードレス掃除機や軽量モップなど、段差のある空間に対応できる掃除道具の導入が有効です。
音や匂いが伝わりやすい
壁や扉で細かく仕切らないスキップフロアは、家族の気配を感じやすい反面、生活音や料理の匂いも上下の空間へ届きやすくなります。家族の生活時間が異なる場合は、寝室や書斎など静かに過ごしたい部屋をスキップフロアから離して配置すると快適です。
吸音性のある内装材や厚手のカーテンを取り入れるほか、キッチンの換気経路を短くする方法も有効です。間取りと換気を同時に計画すれば、開放感を活かしながら心地よい環境を整えられます。
家具の配置や間取りの変更がしにくい
床の高さが複数に分かれるため、ソファやテレビ、本棚といった大型家具は置ける場所が限られる場合があります。段差や天井高に既製品が合わず、造作家具や特注品が必要になるケースもあるでしょう。
たとえば、設計段階で家具の寸法と配置まで決めておけば、動線や収納に無理が生じにくくなります。将来の模様替えも見据え、可動式の棚や組み替えやすい家具を選び、用途を変えられる余白を残しておくのも効果的な対策方法です。
スキップフロアの費用はいくら?相場と高くなる理由
スキップフロアは構造や施工が複雑になるため、一般的な間取りより費用が増える傾向があります。ここでは、追加でかかる費用の目安と、なぜコストが上がるのかという理由を具体的に解説します。
追加費用の目安は50〜250万円程度
スキップフロアの追加費用は、一般的な間取りと比べて50〜250万円程度がひとつの目安です。ただし、床の広さや段差の数、収納の造作、使用する建材、依頼先によって金額は変わります。
スキップフロアを収納やスタディスペースと兼用すれば、別室を新たに設けるより予算を有効に使える場合もあるでしょう。まずは希望する使い方を伝え、見積もりで費用の内訳を確認することが大切です。
費用が上がるのは階段・構造材・構造計算が増えるため
床の高さをずらすと、1層分を移動する階段が複数に分かれ、階段や手すりの施工箇所が増えます。各フロアを支える梁や柱などの構造材も追加されるほか、施工に手間がかかる点も費用へ影響する要因です。さらに、上下の空間にコンセントや照明を設けると、配線計画も複雑になります。
構造計算費は30〜50万円程度が目安とされる例もありますが、建物の規模や構造で異なります。建材のグレードを上げるとさらに費用が増えるので、予算とのバランスを考えながら、どこに費用をかけるか優先順位を決めておきましょう。
後悔しないスキップフロアづくりのポイント
スキップフロアを取り入れる際は、見た目の良さや空間の広がりだけでなく、日々の暮らしやすさにも目を向けることが大切です。本章では、設計段階から意識したい重要なポイントを紹介します。
断熱と空調をセットで考える
スキップフロアは空間が縦方向につながるため、冷暖房効率や温度差への配慮が欠かせません。断熱・気密性能をしっかりと確保しつつ、冷暖房計画を設計と同時に考えることが重要です。
たとえば、高気密・高断熱の住宅にトヨタホームの全館空調システム「スマート・エアーズ PLUS」を組み合わせると、家全体の空気を自動で循環させられます。段差による温度ムラを抑えやすくなり、過ごしやすい空間づくりにつながります。
開放感のあるスキップフロアでも、季節を問わず快適な室内環境を維持しやすいのが大きなメリットです。
安全性への配慮を忘れない
スキップフロアは、段差や階段まわりの安全対策が重要です。小さな子どもや高齢者がいる家庭では、転倒防止のための工夫が欠かせません。たとえば、階段には適切な位置に手すりを設置し、夜間の移動を安全にするために、足元を照らす照明の配置にも配慮しましょう。
また、段差の高さを抑えたり、滑りにくい素材を選んだりすることで、機能性とデザイン性を両立させた「魅せる安全設計」を実現できます。
耐震性・構造計算に配慮する
スキップフロアは、床の高さが異なる空間を階段でつなぐため、一般的な間取りより構造が複雑になります。耐震性を確保するには、耐力壁の位置を間取りと合わせて計画し、詳細な構造計算を行うことが重要です。間取りによっては、一般的な2階建てで用いられる壁量計算だけでは十分に確認できない場合もあります。
住宅会社を選ぶ際は、構造計算に対応しているか、スキップフロアの施工実績があるか、耐震等級はどの程度かを確認しましょう。トヨタホームは鉄骨ラーメンユニット構造を採用しており、段差のある間取りでも耐震性に配慮した住まいを提案しています。
経験豊富なハウスメーカーに相談する
スキップフロアは設計上の自由度が高い反面、構造バランスや断熱・気密計画において高い専門性が求められます。スキップフロアの課題を解消するには、スキップフロアの施工実績が豊富なメーカーへの相談が欠かせません。
トヨタホームでは、鉄骨ラーメンユニット構造により、段差のある間取りにも配慮しながら、耐震性や断熱性を考慮した設計提案を行っています。空間の自由度と安心性を両立しながら、住む方のライフスタイルに合わせて提案できます。
スキップフロアのおすすめ活用アイデア5選
スキップフロアは、どのように使うかによって暮らし心地が驚くほど変わります。ここでは、スキップフロアをより便利で快適に活かすための実用的なアイデアを紹介します。
子ども部屋やプレイルームとして
段差を活かして“秘密基地”のような遊び心のある空間を設ければ、子どもの創造性を育みながら楽しく過ごせる場になります。リビングやダイニングとゆるやかにつながるように配置すれば、親が家事をしながらも子どもの様子を見守れるでしょう。
壁や扉で仕切らない設計により、家族の気配を感じつつ、のびのびと過ごせる開放的な空間づくりが可能です。
ワークスペースや書斎として
LDKにゆるやかにつながるスキップフロアは、在宅ワークや趣味に没頭できる環境として人気です。リビングの延長線上にスキップフロアを設置すれば、家事や育児の合間にもスムーズに作業へ移行でき、半階上がるだけで集中モードに切り替えられます。
吹き抜けや高窓のある位置に配置すれば、明るく集中しやすいワークスペースとして活躍してくれるでしょう。
収納スペースとして
スキップフロアの段差下を有効活用すれば、通常は見落とされがちなデッドスペースを大容量収納へと変えられます。たとえば、ウォークインクローゼットやファミリー収納として整えれば、季節家電やレジャー用品を一括管理でき、生活空間がすっきりとした印象になるでしょう。
日常的に使わない物をスマートに隠せる“見せない収納”が、インテリアの美しさを損なわず実用性を高めます。
趣味・リラックス空間として
スキップフロアの段差でゆるやかに区切られた空間は、プライベートなリラックススペースとしても最適です。たとえば、休日に読書や音楽を楽しんだり、家事の合間にコーヒーを飲んで一息ついたりする場所として活用するのもよいでしょう。
視線の高さが変わることで空間の雰囲気が切り替わり、気持ちにも自然とメリハリがつきます。照明や素材選びの工夫次第で、カフェのような洗練された雰囲気も演出できます。
ゲストの宿泊スペースとして
スキップフロアの一角を、来客や親族の宿泊スペースとして活用するのもおすすめです。
リビングや寝室とは少し高低差をつけることで、プライバシーを確保しながら同じ空間に滞在できるため、客間のない間取りでもゲストを迎え入れられます。普段は趣味スペースや書斎として利用し、来客時に布団を敷いて客間として使うなど、多目的に利用できるのは大きな魅力です。
スキップフロアと相性の良い間取り・設備
スキップフロアは、ほかの間取りや設備と組み合わせることで魅力がさらに高まります。ここでは、特に相性の良い平屋・吹き抜け・ビルトインガレージについて、それぞれの活かし方を紹介します。
平屋にメリハリと奥行きを生む
ワンフロアで構成される平屋にスキップフロアを加えると、床の高低差によって立体感と奥行きが生まれます。半階上げた多目的スペースは、リビングとつながりながらも少し落ち着けるため、読書や仕事、子どもの遊び場にぴったりです。まさに家族の気配を感じながら落ち着ける「秘密基地」のような空間といえるでしょう。
また、床下を収納に活かせば、居住空間を圧迫せずに収納量も確保しやすくなります。大きな中二階だけでなく、リビングの一角に小上がりを設ける方法なら、平屋にも自然に取り入れられるでしょう。
吹き抜けと組み合わせて開放感を最大化する
吹き抜けとスキップフロアを組み合わせると、視線と光が縦にも横にも抜け、立体的な開放感が生まれます。高窓や大開口から取り込んだ光を各フロアへ届けやすく、風の通り道も計画しやすいでしょう。
プランによっては、吹き抜けだけで大空間をつくるよりも気積(床面積 × 高さ)を抑えながら、広がりを演出できる点も魅力です。各フロアの温度差を抑えるため、断熱・気密性能と空調の位置、空気の循環経路までセットで設計しましょう。
ビルトインガレージの上部空間を活かせる
道路とつながるビルトインガレージは床面を低く計画するため、その上部に生まれる高低差をスキップフロアへ活かせます。ガレージ上をリビングにし、ほかの居室と短い階段でゆるやかにつなげれば、限られた敷地でも空間を無駄なく使えるでしょう。
室内から愛車やバイクを眺められる配置にすると、趣味を楽しむ居場所としても魅力が高まります。ただし、ガレージ部分の床面積や構造の扱いは計画次第で変わるため、設計段階での確認が必要です。
建築実例を紹介!スキップフロアのある住まい
ここからは、実際にスキップフロアを取り入れた住まいの建築実例を紹介します。トヨタホームが手掛けた住まいの中から、空間の使い方やデザインの工夫が光る建築実例をピックアップしますので、スキップフロアの魅力を見ていきましょう。
【中二階】スキップフロアでつながる、家族の一体感を楽しむ住まい

吹き抜けとスキップフロアを組み合わせた、開放的な二世帯住宅です。段差が生み出す立体的なつながりによって、家全体に一体感が生まれています。リビングから中二階へ自然に視線が抜けて、家族が“ほど良い距離感”の中で過ごせる心地良い空間が広がります。
さらに、段差部分を活用して学習スペースや収納を設けるなど、スキップフロアならではの効率的な活用をしている点も魅力です。トヨタホームの鉄骨ラーメンユニット構造だからこそ、耐震性を確保しながら大胆な空間設計と自由なデザインを両立しています。
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【中二階】スキップフロアで生まれる“秘密基地”のある平屋の住まい

平屋にスキップフロアを取り入れることで、シンプルなワンフロアの中にも奥行きと変化を生み出した住まいです。
LDKから半階上がった場所にはカウンター付きの多目的スペースを設け、家族の気配を感じながらも落ち着いて過ごせる“秘密基地”のような空間が広がります。
大開口の窓や吹き抜けを通して自然光と風が家中を巡り、平屋ならではの開放感と心地よさを実現しています。トヨタホームの確かな構造技術が、スキップフロアの開放的な空間デザインをしっかりと支えている実例です。
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【ダウンフロア】スキップフロアで空間を使い分ける住まい

床を一段下げたダウンフロアを採用し、天井高3m超の伸びやかな空間を実現した2階建ての住まいです。冷暖房効率にも配慮しながら床を下げることで、広さと開放感を両立しています。
段差はそのまま腰掛けとして使え、低い位置から中庭を眺めると、包まれるような落ち着きも感じられます。来客時にはソファ以外の座席にもなり、限られた空間を無駄なく活かせる設計です。
【ダウンフロア】家族それぞれの居場所が生まれる住まい

約30帖の大空間LDKにダウンフロアを設け、家族が思い思いに過ごせる居場所をつくった住まいです。もともとは子どもがおもちゃを広げて遊べる場所として計画されましたが、今ではご夫婦も一緒にくつろぐ、家族お気に入りのスペースになっています。
一人で静かに過ごしたいときはメインリビング、家族で集まりたいときはダウンリビングと、気分に合わせて過ごす場所を選べる点も魅力です。
【小上がり】和室で空間に変化をつけた住まい

ひと続きのリビングに小上がりの和室を設け、床の高さの違いで空間に自然な変化をつけた住まいです。和室の縁に腰掛ければ、リビングにいる家族や来客とも目線が合いやすく、会話も自然と生まれます。
足元には引き出し収納を設け、リビングで使う日用品をすっきり収納できるのも魅力です。大空間の一角に、腰掛けたりくつろいだりできる場所をつくることで、人が自然に集まる心地よいLDKに仕上げています。
【小上がり】子どもがのびのび過ごせる、タタミコーナーのある住まい

キッチン近くのリビングに、小上がりのタタミコーナーを設けた3階建ての住まいです。床にはクッション性のあるテキスタイルフロアを採用しており、子どもの遊び場やお昼寝スペースとして活躍します。
キッチンから目が届く配置のため、家事をしながら様子を見守れるのがポイントです。小上がりの下は大容量の引き出し収納になっています。おもちゃなどをすぐに片付けられ、リビングをすっきり保てる工夫が光る実例です。
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【ロフト】吹き抜けで開放感を楽しむ、平屋の住まい

小屋裏を活かした吹き抜けリビングにロフトを組み合わせ、平屋とは思えない縦への広がりを生み出した住まいです。大きな掃き出し窓からは光がたっぷり入り、デッキや庭まで視線がつながる開放的な空間が広がります。リビングから上がれるロフトにもトップライトから自然光が差し込み、明るく心地よい居場所になりました。子どもの遊び場から夫婦のくつろぎスペースまで、家族それぞれの過ごし方を尊重できる間取りです。
【ロフト】光と風が巡る、“隠れ家”のある住まい

2階に家族で使えるファミリースペースを設け、その上部を隠れ家のようなロフトとして活用した住まいです。ロフトは収納としてだけでなく、一人でゆっくり読書を楽しみたいときにも使える、ほど良く落ち着いた空間になっています。
リビングの窓から入った風が吹き抜けを通って2階へ抜け、ロフトのトップライトへと流れる設計です。収納だけでなく、読書やひとり時間を楽しめる場所として、ロフトを暮らしに活かしている好例です。
トヨタホームで段差を活かして“立体的に暮らす”家をつくろう

スキップフロアは、空間を立体的に重ねることで、日常に心地良い変化とつながりをもたらす設計です。段差を上がるたびに視界がひらけ、家族の気配や光の入り方が少しずつ変化する立体的な暮らしによって、豊かさを感じられるでしょう。
トヨタホームの鉄骨ラーメンユニット工法であれば、デザイン性と耐震性を両立しながら、開放的なスキップフロアも安心して実現できます。さらに、全館空調「スマートエアーズ PLUS」と組み合わせれば、高低差のある空間でも室温を快適に保ちやすく、段差による温度ムラを気にせず心地良く暮らせます。
“立体的な広がり”と“快適な空気環境”の両方を叶えられるのは、トヨタホームならではの魅力です。
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スキップフロアに関するよくある質問
スキップフロアは狭小住宅にも向いていますか?
スキップフロアは狭小住宅とも相性のよい間取りです。床面積が限られていても、縦方向の空間やデッドスペースを活用して、居住スペースや収納を確保しやすくなります。壁で細かく仕切らないため、室内を広く感じやすいのも特徴です。
平屋にもスキップフロアを取り入れられますか?
平屋にも取り入れられます。屋根の高さを活かして中間的なフロアを設けたり、その下を収納にしたりすることで、限られた床面積を立体的に活用できます。平面的になりやすい平屋に高低差が生まれ、空間に変化をつけられることもメリットです。
スキップフロアの下は収納にできますか?
スキップフロアの床下に生まれる空間を、収納として利用することができます。季節用品や日用品、子どものおもちゃなどを収納すれば、居住空間を圧迫せず収納量を増やせます。出し入れのしやすさや収納する物に合わせて高さを計画しましょう。
スキップフロアは冷暖房が効きにくくなりますか?
壁や扉の少ない開放的な空間では、冷暖房する範囲が広がり、上下で温度差が生じる場合があります。断熱性能や気密性能を確保したうえで、空調設備や空気の循環まで考えて設計することが重要です。
スキップフロアをつくる際に注意することはありますか?
「何のためにスキップフロアを設けるのか」を明確にすることが大切です。用途や必要な広さだけでなく、段差の安全性、生活動線、収納、音、空調、将来の暮らし方まで考えて計画しましょう。スキップフロアの設計・施工実績が豊富な住宅会社に相談することもポイントです。
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