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2025.07.30

全館空調のメリット・デメリットを徹底解説!後悔しないためのポイントとは?

全館空調のメリット・デメリットまとめ

全館空調のメリット・デメリットを徹底解説!後悔しないためのポイントとは?

高気密・高断熱の住宅を建てる人が増えている背景をうけて、最近注目されているのが「全館空調」です。家全体を均一な温度に保てるなどメリットがある一方で、実は乾燥しやすいなどのデメリットもあります。

この記事では、全館空調を新築住宅に取り入れたい人に向けて、全館空調のメリット、デメリットを徹底解説します。導入コストについても紹介するので、費用対効果をしっかりと見極めてから導入を検討しましょう。

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全館空調とは?仕組みと特徴をわかりやすく解説

全館空調とは

全館空調と聞くと、大掛かりな空調設備を思い浮かべるかもしれません。しかしその仕組みは非常に機能的で、昨今の住宅にマッチしています。全館空調とは、家の中の空気を循環させて、冷やしたり暖めたりする冷暖房システムのことです。全館空調を取り入れることで、家全体の室温を均一に保つことができます。

これまでは居室ごとに冷暖房設備を設置する「個別空調」が主流でした。各部屋にエアコンを設置するイメージです。しかし近年では、高気密・高断熱の住宅が増えたことで、格段に空調効率が向上しています。そのため、何台もエアコンを設置する必要がなくなりました。「全館空調」と「高気密・高断熱の住宅」は、非常に相性が良いといえます。

ただし全館空調といっても、メーカーによって温度管理の方法や機能が異なり、呼び方にも違いがあります。天井などに設置する吹き出し型や床下冷暖房型、壁パネルからの輻射式、壁掛けエアコン応用型など、さまざまな仕組みがあります。

導入コストやメンテナンスの方法・頻度など、注意すべきポイントもあるため、導入前にしっかりと確認しておくことが大切です。

全館空調と24時間換気の違い

全館空調と混同されやすい仕組みに「24時間換気システム」があります。これは、建築基準法により設置が義務付けられている設備で、室内の空気を定期的に外気と入れ替える役割を果たします。

一方、全館空調はあくまで冷暖房を目的とした設備であり、空気の「温度」をコントロールするものです。つまり、両者は以下の点で異なります。

・全館空調=温度調整

・24時間換気=空気の入れ替え

どちらも住まいの快適性に欠かせない設備であり、両者ともに互いの目的をしっかりと機能させることでより健康的で心地良い室内環境が整います。

【注文住宅】全館空調か床暖房か、どちらがいいの?比較ポイントを解説について詳しくはこちら

全館空調+床冷暖のスマート・エアーズPLUSについて詳しくはこちら

全館空調のメリット

最近注目を集めている全館空調ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここからは、全館空調の魅力についてご紹介していきます。

家中の温度が均一で、一年中快適になる

全館空調は一年中、家の室温が均一になる

全館空調の大きな魅力は、家全体の温度差を抑え、どの空間でも快適な室温を保てることです。リビングだけでなく、廊下や洗面室、玄関まで均一な温度に保たれるため、夏の帰宅時には玄関を開けた瞬間から涼しく、冬の朝も寒さを感じずに目覚めることができます。

特に夏場は、空調が効いていない部屋が高温になることがありますが、全館空調なら寝室も常に快適です。寝る前に寝室をエアコンで冷やしておく必要がなくなり、手間も省けます。

また、ペットが留守番をしている場合でも、どの部屋も一定の温度が保たれるため、熱中症の心配が少なく安心です。冬場も同様に、朝起きるときにはすでに部屋が暖かく、布団から出るのもスムーズになります。

さらに、全館空調は風を感じにくく、冷暖房の風が肌に直接当たることがないため、エアコンの風が苦手な方にも快適な環境を提供します。

小さなお子さまや高齢のご家族、ペットと暮らすご家庭にとって、全館空調は「一年を通じて安心して過ごせる家」を実現する頼もしい存在といえるでしょう。

室内にエアコンがないため、空間が美しく保てる

全館空調は、1カ所に空調システムを集中設置するため、各居室にエアコンを取り付ける必要がありません。壁にエアコンがないことで、空間がすっきりと見え、家具の配置がしやすくなるというメリットがあります。インテリアの自由度が高まるため、デザインにこだわりたい方にもおすすめです。

また、全館空調なら、室内機の台数が最小限に済み、設置が必要な室外機の台数が抑えられるため、ベランダや庭のスペースを圧迫しません。家の外観を損ねる心配もなく、省スペース性にも優れています。操作面でも利便性が高く、一括で管理・操作が可能なため、日々の手間を軽減し、スマートな暮らしを実現します。

高性能フィルターで空気が清潔に保たれる

全館空調には換気機能を備えたタイプもあり、天井裏のダクトを通して空気の定期的な入れ替えが可能です。通常の換気口では冬の冷気が入り込みやすく、使用を控えることもありますが、全館空調なら外気の取り入れと室温調整を同時に行えるため、季節を問わず快適な換気を実現できます。

さらに、花粉・黄砂・生活臭・ペット臭などの不快な空気を除去する機能も充実しています。高性能フィルターを搭載した機種では、PM2.5やウイルス、カビ菌といった微粒子の侵入を防ぎ、アレルギーやシックハウス症候群の対策としても有効です。

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全館空調のデメリット

メリットの多い全館空調ですが、デメリットもあります。デメリットも押さえたうえで、全館空調が自分たちのライフスタイルとマッチしているか検討しましょう。

初期費用が高くなる

全館空調の導入には、一般的に100万〜300万円程度の費用がかかるとされています。住宅の広さや選ぶシステムによっても異なりますが、この価格には高性能な本体設備に加え、ダクトの施工や断熱性を確保するための設計対応などが含まれています。

たとえば、LDK+3居室にルームエアコンを設置した場合、機種や設置条件にもよりますが、1台あたり20〜25万円と想定すると、合計で80万〜100万円ほどになります。それに比べると、全館空調は高額になりやすいのが現実です。

ただし、家中どこでも快適な室温が保たれることや、空間の美しさ、省エネ性などを総合的に考えると、全館空調にはそれだけの価値があるといえるでしょう。

月々の電気代がやや高くなる可能性がある

全館空調の月々の電気代は、住宅の広さや使い方によって異なるものの、一般的には月1万〜2万円程度が目安です。エアコンより高く感じるかもしれませんが、仮にエアコンを4〜5台設置した場合の合計電気代と比べても、大きな差が出るとは限りません。

特に、高気密・高断熱住宅と組み合わせることで冷暖房効率が大幅に向上し、電気代の上昇を抑えられます。さらに、太陽光発電を併設することで電力の自家消費が可能となり、月々の電気代の実質的な抑制もも期待できます。使い方の工夫次第で、エアコンより電気代を抑えることも可能です。

冬場は室内が乾燥しやすい

全館空調は、外の冷たい空気を室内に取り入れて暖める仕組みのため、冬場は空気が乾燥しやすくなる傾向があります。これは、空気中に含まれる水分量(飽和水蒸気量)が温度によって変化するためです。暖かくなるほど空気が「もっと水分を含める状態」になるにもかかわらず、実際の水分量はそのままのため、相対湿度が下がってしまうのです。

この乾燥を防ぐには、加湿器を活用したり、加湿機能付きの全館空調を採用したりする方法があります。乾燥しやすい冬場でも快適に過ごせるよう、加湿対策もあわせて検討しておくことが大切です。

ただし、従来のルームエアコンの場合も同様に冬場は乾燥してしまうので、ルームエアコンと比較して全館空調が過剰に乾燥するというほどではありません。

部屋ごとに温度設定ができない

全館空調は、家全体を均一な温度に保つ仕組みのため、基本的に部屋ごとに温度を変えることができません。暑がり・寒がりといった体感温度の違いに対応しづらく、家族によっては「ちょっと暑い」「少し寒い」と感じる可能性があります。

最近では、フロア単位や部屋ごとに温度を設定できるタイプも登場していますが、一般的なエアコンのように急速に冷暖房を効かせるのはやや苦手な点もあるため、導入前に特性を理解しておくことが大切です。

機器の一部が故障すると全館に影響が出る

全館空調は1台で家全体をカバーする仕組み上、システムの一部に不具合が生じた場合は、全体の空調環境に影響が及ぶ恐れがあります。トラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。

フィルターの清掃や消耗部品の交換を計画的に行えば、機器のトラブルを予防するだけでなく、長寿命化にもつながります。結果として修理や交換にかかるコストの軽減にもつながるため、日頃のメンテナンスはとても重要です。

また、機器によっては1階2階で別々の機械を設け、それぞれ制御を分けているものもあるので、故障時のリスクが都度全館に影響を及ぼすわけではありません。

ニオイが全体に広がりやすい

全館空調では、キッチンでの調理臭やペットのニオイがダクトを通じて、家全体に広がってしまうことがあります。特に閉め切った空間ではニオイがこもりやすく、一度広がると消臭に時間がかかるケースも少なくありません。

このような問題は、換気機能が不十分なシステムや、メンテナンス不足の状態で起こりやすくなります。ニオイの拡散を防ぐためには、フィルターの定期清掃や換気システムの点検をこまめに行い、清潔な状態を保つことが大切です。

【注文住宅】全館空調で後悔しない!失敗事例から対策方法を紹介について詳しくはこちら

【全館空調】ダクトにカビが発生する本当の理由とは?発生しにくい条件や対策も解説について詳しくはこちら

全館空調の方式を比較!ダクト式・床下式・輻射式の違い

全館空調と一口にいっても、その方式にはいくつかの種類があります。ここでは、代表的な3つの方式(ダクト式・床下式・輻射式)について、それぞれの特徴やメリット・注意点をわかりやすく解説します。あわせて、トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」がどの方式にあたるのか、その特長にも触れていきましょう。

ダクト式の特徴とメリット・注意点

ダクト式は、天井裏や壁内に張り巡らせたダクトを通して、1台の空調機から冷暖房された空気を家全体に送り出す方式です。「天井吹き出し型」とも呼ばれ、全館空調の中では最も一般的で、多くの住宅メーカーで採用されています。

【メリット】

・室内機が見えないため、インテリア性が高い

・各部屋に均等に空気を送れるため、温度ムラが起きにくい

・フィルターによって花粉やホコリを除去しやすい

【注意点】

・ダクトを設置するための天井スペースが必要

・吹き出し口の設定箇所によっては、施工後の間取り変更が難しい場合がある

・定期的なダクト清掃やフィルター交換が必要

床下式の特徴とメリット・注意点

床下式は、床下の空間に冷暖房の空気を流して、室内を快適に保つ方式です。「床下冷暖房型」とも呼ばれ、特に冬の冷え対策として注目されています。

【メリット】

・足元から暖かくなるため、冬でも冷えにくい

・天井にダクトを設けない分、天井高を確保しやすい

・床全体からじんわりと熱を伝えることで快適性が高い

【注意点】

・床下の断熱性や気密性が十分でないと効果が低減する

・夏の冷房効率はやや劣ることがある

・メンテナンスの際は床下へのアクセスが必要

輻射式の特徴とメリット・注意点

輻射式は、天井や壁面を温めたり冷やしたりして、そこから放射される熱(輻射熱)によって室温を調整する方式です。「壁輻射型」「放射型冷暖房」とも呼ばれ、風を使わずに空間を快適に保てるのが特長です。

【メリット】

・エアコンの風が直接当たらず、自然な温度で快適に過ごせる

・ホコリや花粉が舞いにくく、空気がクリーンに保てる

・運転音が静かで、寝室などにも適している

【注意点】

・他の方式に比べて初期導入費用が高くなりやすい

・温度の変化が緩やかで、即効性にはやや欠ける

・対応している住宅会社や製品が限られている

トヨタホームの「スマート・エアーズ PLUS」はどの方式?選ばれる理由とは?

トヨタホームの全館空調システム「スマート・エアーズPLUS」は、ダクト式を採用しており、家全体の温度を効率よくコントロールできるのが特長です。

フロア単位での温度設定が可能なため、使用していない階の空調をオフにするなど、無駄のない運転で省エネ性も高いのという魅力があります。

花粉やPM2.5、湿気、乾燥といった空気環境への配慮がしやすく、1年を通して快適かつ健康的な住まいを保ちやすくなります。

また、「スマート・エアーズPLUS」は工場で正確に断熱材の取り付けを行う、トヨタホームの高気密・高断熱の住宅性能との相性も抜群です。少ないエネルギーで快適な温度を維持できるため、光熱費の抑制にもつながります。

室内の温度差によるヒートショックのリスク軽減や、インテリアに配慮したスッキリとした空間設計ができる点なども、トヨタホームの全館空調が選ばれる大きな理由です。見た目の美しさと機能性、省エネ性、健康配慮をすべて両立した住まいづくりを求める方に支持されています。

新築注文住宅で全館空調を導入する際の注意点

ここでは、新築時に全館空調を導入する際に押さえておきたい3つの注意点を紹介します。

家の高断熱・高気密は必須

全館空調の快適さや省エネ性能を発揮するには、住宅自体が高断熱・高気密であることが前提です。隙間の多い家では、せっかく温度調整した空気が外に逃げてしまい、室温が安定せず、電気代の負担も大きくなってしまいます。

特に、冬の暖房効率・夏の冷房効率に大きく影響するため、断熱材の取り付け方法・性能やサッシ・窓ガラスの仕様、気密性を高める施工の質にも注目しましょう。

事前に冷暖房の方式を選ぶ必要がある

全館空調には「ダクト式」「床下式」「輻射式」など複数の方式があります。それぞれに特性があり、ライフスタイルや求める快適性に合った方式を選ぶことが大切です。

また、方式によって設計や設備配置に違いが出るため、家づくりの初期段階で「どの方式にするのか」を決定する必要があります。あとからの変更が難しいため、早めに設計士やメーカーと相談しましょう。

アフターサービスが充実している住宅会社を選ぶ

全館空調は、一般的なルームエアコンに比べて構造が複雑なため、万が一の故障や定期メンテナンス時に対応できる住宅会社を選ぶことが重要です。

フィルター交換・機器の点検・ダクト清掃などの対応体制を、見積もり時や契約前の相談で確認しておきましょう。施工からメンテナンスまで一括対応してくれる住宅会社やハウスメーカーなら、導入後も安心です。

全館空調の導入費用とランニングコストの目安

全館空調を導入する際には、初期費用としておおよそ100万〜300万円程度を見込んでおく必要があります。この費用には、空調機器本体に加えて、ダクトや吹き出し口の設置工事費なども含まれます。金額は、住宅の広さや構造、選ぶ空調方式によって変動するため、見積もり時には費用の内訳をしっかり確認しておきましょう。

また、導入後のランニングコスト(電気代)についても注意が必要です。使用状況や家の断熱・気密性能によって差はありますが、月々の電気代は平均で1万〜2万円程度とされています。

特に、高断熱・高気密住宅と組み合わせることで冷暖房効率が高まり、電気代の上昇を抑えやすくなるため、長期的に見れば費用対効果の高い選択肢となるでしょう。

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トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」の施工事例

実際に、トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」を導入した施工事例をご紹介します。

日中いない共働き世帯、1階部分のみ全館空調を導入

日中家にいない共働き世帯の場合、常に2階部分まで快適な温度を保つ必要はありません。トヨタホームの「スマート・エアーズ PLUS」なら、1階と2階でゾーンを分けて運転できるため、1階のみ・2階のみといった柔軟な設置が可能です。

共働き世帯のJ様は、日中の生活の中心となる1階にのみ全館空調を導入。将来を見据え、家事動線を1階に集約することで、老後も1階だけで暮らしが完結するように設計しました。インテリアもすっきりと保てるうえ、快適な空気環境を効率的に実現しています。

なお、スマート・エアーズ PLUSのイニシャルコストは一般的に100万〜180万円程度です。部分導入が可能なため、予算やライフスタイルに合わせた無理のない選択ができる点も、多くの方に選ばれている理由です。

日中いない共働き世帯、1階部分のみ全館空調を導入した施工事例を見る

吹き抜け+大開口窓でも快適な室温をキープ

アレルギー体質で、花粉・動物・ハウスダストなどに反応し、年中くしゃみに悩まされていたY様が注目したのが、きれいな空気環境を実現できる「スマート・エアーズ PLUS」でした。導入後は、吹き抜けと大開口の窓を大胆に取り入れた、開放感あふれる住まいを実現しました。温度ムラのない快適さに加え、各部屋にエアコンを設置する必要がないため、インテリアもすっきりと美しく仕上がっています。

全館空調を導入で、吹き抜け+大開口窓でも快適!の施工事例を見る

ライフスタイルに合った全館空調を選ぼう

全館空調の快適さと省エネ性を引き出すには、高性能な住宅仕様との組み合わせが不可欠です。ライフスタイルによって選ぶべき方式や費用のバランスは変わるため、自分たちの暮らしに合った空調方式を選ぶことで、より快適で省エネな住空間を実現できます。

また、カタログや記事だけではわかりにくいのが、空気の「質」や「体感温度の均一性」です。モデルハウスで実際に体感することで、導入後の生活をより具体的にイメージすることができます。空気の質にこだわりたい方には、トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」がおすすめです。

空気の質にこだわった全館空調ならトヨタホームの「スマート・エアーズ PLUS」で決まり!

全館空調は昨今の高気密・高断熱の住宅と相性が良く、注目を集めています。家中を快適な温度で満たすため、吹き抜けや大きなLDKなどを間取りに取り入れたい人や部屋のインテリア性を高めたい人、花粉症やアレルギーのある人にもおすすめです。

空気の質にこだわったトヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」なら、清潔な空気で満たされたより快適な住まいが24時間・365日実現します。カタログ請求も可能なので、ぜひご利用ください。

トヨタホーム「スマート・エアーズPLUS」についてもっと詳しく知りたい方はこちら

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