屋根は住宅の耐久性を左右するだけでなく、建物の外観の印象を大きく変える要素の一つです。仕上げる住宅のイメージにマッチする屋根を選ぶことで、住宅のおしゃれさをアップできるでしょう。
この記事では、平屋の住宅をおしゃれな印象に仕上げたい人へ向けて、どのような形状の屋根がおすすめなのかを解説します。屋根材の特徴や相性、地域や気候に合わせた屋根タイプの選び方についても紹介していきます。
<本記事はこんな人におすすめ>
・おしゃれな平屋にするにはどんな屋根を選ぶべき?平屋に合う屋根の形状や素材を知りたい方
・屋根を選ぶときに注意することはある?選定時の注意点を知りたい方
・おしゃれな屋根のイメージが沸かないときはどうする?選定ポイントや建築実例を見たい方
<本記事でわかること>
・おしゃれな平屋に似合う屋根の形状は、切妻屋根や寄棟屋根、片流れ屋根、陸屋根。
・平屋におすすめな屋根の素材はスレートや瓦、ガルバリウム鋼板だが、居住地域の気候に合わせることが大切
・平屋の屋根を検討する際の注意点として、防水対策のほか、耐久性やメンテナンスの考慮をする
平屋に似合うおしゃれな屋根のタイプ
おしゃれな平屋でよく使われる屋根には「切妻屋根」「寄棟屋根」「片流れ屋根」「陸屋根」の4タイプがあります。それぞれの特徴や、メリット・デメリットを見ていきましょう。
屋根の形状や勾配について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
理想の家は屋根から考える!屋根の形状や勾配について解説!について詳しくはこちら
切妻(きりづま)屋根

切妻屋根とは、屋根の頂点から2つの方向に勾配をつけた三角形型の屋根のことをいいます。落ち着きのあるシルエットが魅力で、多くの住宅で取り入れられている屋根形状です。
シンプルな形状なので施工がしやすく、雨漏りなどのトラブルが発生しにくい、メンテナンスがしやすいといったメリットがあります。屋根がまとまった面積になるので、太陽光パネルの設置を検討している人にもおすすめです。
一方、屋根の妻側(正面から見て屋根が三角に見える側)の外壁は日光や雨風に直接さらされ、劣化が進みやすいのはデメリットといえるでしょう。
切妻屋根は、屋根の勾配を緩くすることで家に柔らかさを出せます。緩い勾配の切妻屋根を使った家は、より四角く箱型のシルエットに近づき、切妻屋根のシンプルさがより強調されます。
反対に屋根の勾配をキツくすると、屋根の輪郭を際立たせられるのがポイントです。勾配の急な切妻屋根はモダンな住宅と相性が良く、スタイリッシュな印象の平屋に仕上げられます。
寄棟(よせむね)屋根

寄棟屋根とは、頂点から4つの方向へ向けて勾配を設けた屋根のことをいいます。日本では、切妻屋根と並んでポピュラーな屋根形状です。
4つの方向に勾配のある寄棟屋根は屋根に降った雨が排水されやすいため、雨の多い地域に向いています。吹きつけた風も分散されるので、強風被害のリスクを抑えられるのもメリットです。
雨が排水されやすい寄棟屋根ですが、比較的複雑な構造をしているため、屋根同士の接続部分から雨漏りしやすい点は注意が必要です。屋根裏スペースや太陽光パネルの設置スペースも取りづらく、ロフトや太陽光発電を導入したい場合には不向きでしょう。
おしゃれな寄棟屋根にするには、軒先のラインを強調するのが効果的です。屋根材をシャープな仕上がりとなる瓦にすれば、スタイリッシュな見た目の屋根に仕上げられます。さらに軒を深くすると、住宅全体に重厚感が出てシックな印象を演出できるのが特徴です。伝統的な日本家屋のテイストを織り交ぜた、和モダンの外観を目指すなら寄棟屋根がおすすめです。
片流れ屋根
片流れ屋根とは、頂点から1つの方向にのみ勾配がある屋根形状のことをいいます。片流れ屋根にすると頂点側の外壁に高さが生まれ、採光窓や屋根裏スペースを設置しやすくなるため、平屋で用いられるケースが多くなっています。
シンプルな形状の片流れ屋根は、モダンでダイナミックな印象が魅力です。傾斜が1方向なので、アシンメトリーの個性的な仕上がりとなります。屋根の面が大きいので太陽光パネルが設置しやすく、屋根裏に広いロフトを設置することも可能です。シンプルで施工がしやすく、コストを抑えられるのもメリットです。
ただ、片流れ屋根は風を1面のみで受けるため、風に比較的弱い屋根構造とされます。傾斜の下側にある1面以外の3面は、日光や雨風による外壁の劣化が進みやすい点も注意が必要です。最近では、切妻屋根の片面を長めに取り、切妻屋根・片流れ屋根の良い所を組み合わせたした「招き屋根」の人気も高まっています。
陸(ろく・りく)屋根
これまで紹介してきた屋根形状はいずれも傾斜が設けられていましたが、一切傾斜がなく平らな屋根が陸屋根です。屋根の装飾性がないので、4つのタイプの中で最もシンプルでスッキリとしたデザインとなります。
瓦やスレートといった屋根材を使用せず、住宅の最上部に直接防水工事をおこなって仕上げます。構造上、鉄筋コンクリート造・鉄骨造の住宅は原則陸屋根です。
シンプルな外見以外に陸屋根のメリットといえるのが、屋上活用の可能性が広がることです。屋上に登れるつくりにしておけば、家庭菜園やちょっとした緑地、洗濯物干しスペース、屋上テラスなど幅広い使い方ができるでしょう。
一方、屋根が平らなので雨水が溜まりやすい点は要チェックです。雨漏りが起こらないよう、防水加工のメンテナンスが欠かせません。
陸屋根を取り入れる際は、住宅自体も曲線や凸凹の少ないデザインとし、水平や垂直で外観を構成するのが基本的なスタイルです。都会的でスタイリッシュなシンプルモダンの平屋を実現できます。
平屋におすすめの屋根素材
ここまで屋根形状の違いについて紹介してきましたが、屋根に使われる素材にも種類があります。住宅の構造や設計、環境によって適した屋根材は異なるため、おしゃれな平屋づくりには素材選びも重要です。
ここでは平屋におすすめの屋根素材を3つ紹介します。
【注文住宅】平屋の屋根の選び方とは?種類や屋根材についても解説について詳しくはこちら
スレート

現在多くの新築で用いられているスレートは、岩などの材料を薄く板状にした屋根材のことです。
大きく分けて、天然素材を使用した「天然スレート」、セメントを使用して天然スレートの風合いや特徴を模した「化粧スレート」があります。住宅建築におけるスレートといえば化粧スレートを指す場合がほとんどです。
スレートは施工性の高さが大きな魅力で、複雑な形状の屋根でも施工できるほか、カラーバリエーションが豊富です。また、安価で耐火性・耐熱性・耐震性を兼ね備えており、経済的なメリットも大きいといえるでしょう。
施工がしやすくデザイン性に優れていることから、落ち着いた印象の寄棟屋根にはスレート材が向いています。注意したいのが、スレートは薄い板状なので割れやすく、そのまま放置すると雨漏りの原因になるという点です。また、屋根材の接続部が多いため、雨漏りしやすいので注意しましょう。初期コストを安く抑えられる分、比較的頻度高く、定期的にメンテナンスしないと性能が維持できません。
瓦

古くから、日本の建築に取り入れられてきた屋根材が瓦です。粘土を成形して焼き上げる屋根材で、耐久性の高さが魅力です。割れたり落ちたりしない限り、基本的に張り替えの必要がありません。耐熱性や遮音性も高く、現代の住まいにも適した屋根材です。
そのような瓦の弱点は重さです。重いがゆえに、地震や強風で落ちると被害が拡大します。地震時には瓦の重みで建物が倒壊する危険もあるため、よりシビアに耐震性を考慮した建築が求められるでしょう。
瓦には、日本古来の「日本瓦」と、洋風な家にも取り入れやすい「洋瓦」があります。日本瓦は、日本らしい緩やかなカーブを描いた形状が特徴で、黒・紺系やシルバーがかった色合いのものが大半です。対する洋瓦は、凸凹や丸みがハッキリとしていて、カラーバリエーションが豊富なのが特徴です。日本瓦に比べて個性的な屋根に仕上げられます。
日本瓦は屋根に重厚感を与えてくれるので、片流れのダイナミックな大屋根と相性抜群です。
ガルバリウム鋼板
最近の平屋で主流のガルバリウム鋼板は、アルミニウム・亜鉛・シリコンが使用された、高耐久な金属素材です。耐久性や耐食性にもすぐれており、片流れ屋根などのモダンな外観に美しく映えます。
一方「雨音の響きやすさ」や「断熱性能」には注意が必要です。導入コストは確かに他素材より高めですが、特筆すべきはその耐久性です。メンテナンスの頻度を減らし、将来のランニングコストを最小限に抑えられるため、長期的な視点で見ればトータルコストはむしろ割安になります。シャープな外観を維持しながら、一軒の家に長く住み続けたい方に最適な選択といえるでしょう。
屋根のタイプの選び方
続いては、平屋における屋根の選び方について解説していきます。屋根タイプを選ぶ際には見た目も大切ですが、何よりも住んでいる地域の特性や気候を考慮することが大切です。気候特性ごとに、どういった屋根を選ぶのがいいのか見ていきましょう。
台風被害が不安な地域なら風に強い「寄棟屋根」
屋根構造によって、強風に対する強度が異なります。4タイプの中で最も風に強いとされるのが寄棟屋根です。屋根に吹き付けた風が4つの方向に分散されるため、強風による影響を受けにくいと考えられます。
一方、傾斜面が1面だけの片流れ屋根や2面の切妻屋根は風があまり分散されず、強風の影響を受けやすい屋根構造です。
強風に強い構造は雨が下に流れていきやすい構造でもあるため、台風など強風の影響を受けやすい地域では寄棟屋根がおすすめです。
豪雪地域なら傾斜のある「片流れ屋根」「切妻屋根」
北海道や東北地方など雪の多い地域では、傾斜の大きい片流れ屋根や切妻屋根の住宅が多くなっています。傾斜をつけて雪が積もりにくくすることで、雪の重みで屋根が落ちてしまうのを防いでいるのです。
反対に、フラットな陸屋根や傾斜の小さな屋根は雪が積もりやすいので、豪雪地帯には不向きです。屋根材は金属系やスレートが適しており、重みのある瓦屋根は向いていません。
夏暑い地域なら天井裏に空間を設けられる「切妻屋根」
関東や東海の内陸といった夏暑い地域であれば、切妻屋根にしたうえで、屋根と部屋との間に天井を設けるのがおすすめです。屋根裏スペースを設けると、屋根に降り注ぐ日光によって熱せられた屋根裏の空気が、直接部屋に届くのを防ぐ効果が期待できます。屋根に断熱材を入れればさらに効果が高まるでしょう。
屋根にこだわったおしゃれな平屋の建築実例3選
最後に屋根にこだわったおしゃれな平屋の建築実例を3つ紹介します。形や素材、デザインに悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
おしゃれな平屋に住みたい人必見!間取り・デザイン実例12選と設計時の工夫について詳しくはこちら
風格ある切妻屋根を採用した平屋

外につながる大きな窓と軒が深くかかった切妻屋根が印象的な、平屋のお住まいです。
リビングと庭につながるテラスは、一続きにつながっており、大開口の窓をあければ、広々としたスペースを楽しめます。
軒が深いため、しっかりと日影ができ、日差しが強い日中でもゆったりと過ごすことが可能です。
ゆったりと架かる寄棟屋根が印象的な平屋

ゆったりと架かる寄棟屋根がおおらかな印象をもたせている、平屋のお住まいです。
屋根やタイルなどの外観は、グレーで統一させ、重厚感ある佇まいをしています。
軒や玄関ドアは木目柄で調和し、差し色になっているのも特徴です。軒が深いため、玄関アプローチを雨や日差しから守ることもできます。
軒をテラスの屋根代わりにした平屋

日差しを取り入れるために、軒を深くした平屋のお住まいです。深い軒は重厚感を与え、より洗練された印象を実現しました。
軒の下にはタイルを設け、大きなテラスとして使用しています。ベージュのタイルを基調とし、玄関回りのみグレーで引き締めており、木目調の軒天がアクセントになっています。
駐車場をつくらなかったものの、軒が深いため、雨の日でも濡れずに自宅へ入れるとご好評です。
トヨタホームの平屋は屋根の種類が豊富!理想の家を手に入れよう
おしゃれな平屋に合う屋根としては「切妻屋根」「寄棟屋根」「片流れ屋根」「陸屋根」の4タイプがあります。屋根選びの際はデザインだけでなく、用いる屋根材の種類や住んでいる地域の特性も考慮すべきでしょう。
トヨタホームでは、落ち着いた印象の寄棟屋根、エレガントな切妻屋根、デザイン性の高い片流れ屋根、シンプルでモダンな印象のフラット屋根など、屋根1つとっても多彩なデザインを取り揃えています。
「おしゃれな平屋にしたいけれど、どんな屋根形状を選べばいいかわからない」という方は、まずトヨタホームにお気軽にご相談ください。カタログ請求、または展示場にご来場いただき、こだわりの平屋マイホームづくりに向けた第一歩を踏み出してみませんか。
【全国のトヨタホーム展示場を探す】
https://www.toyotahome.co.jp/s/tenjijo/?ad_cd=hometag
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おしゃれな平屋の屋根に関するよくある質問
平屋をやめた方がいい理由は何ですか?
平屋を選択する際、土地の広さが限られているのであれば、建物の面積を確保するために2階建て以上の住宅を選択する方が効率的であることがあります。
また、平屋は建物の占有面積が大きくなるため、庭や駐車スペースが狭くなる可能性や建築コストが高くなることもあります。
平屋に合う屋根は?
平屋の形状は、シンプルでありながらデザイン性の高いものが人気です。たとえば、片流れ屋根はモダンな印象を与え、シンプルなデザインが平屋の外観にマッチします。
また、切妻屋根は伝統的でありながらも、どのようなスタイルの家にも合わせやすいのが特徴です。さらに、寄棟屋根は安定感があり、風雨に強いという特徴があります。
平らな屋根のメリット・デメリットは??
平らな屋根のメリットには、自由度の高さや、多目的に活用することができる点にあります。また、施工が比較的簡単で、材料費や工事費が抑えられる場合もあります。
平らな屋根のデメリットは、雨水の排水が難しい点です。勾配がないため、水はけが悪く、雨漏りのリスクが高まる可能性があります。また、積雪地域では雪が溜まりやすく、構造に負担がかかることもあるでしょう。
ガルバリウムはなぜ人気?
ガルバリウム鋼板は、耐久性と耐候性に優れているため、住宅の外装材として人気があります。
アルミニウム、亜鉛、シリコンを主成分とする合金で覆われた鋼板で、錆びにくく、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。また、軽量で施工がしやすく、デザインの自由度が高いことも魅力の一つです。おしゃれで耐久性の高い平屋を探しているのであれば、ガルバリウム鋼板も選択視の一つとして検討しましょう。
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