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更新日:2026.06.24

全館空調の電気代は月いくら?年間相場・エアコンとの比較・節約術を解説

全館空調の電気代は高い?安く抑えるためのコツを伝授!

これからの家は「高気密・高断熱」が標準仕様になりつつあり、それに伴って全館空調を導入する家庭が増えています。家の中の空気をきれいに保つ全館空調は、原則として24時間365日稼働させなくてはなりません。

電気をはじめとしたエネルギー価格の高騰が続く昨今、「エアコンのスイッチを入れるのも躊躇する」という声は多く、全館空調にどのくらいの電気代がかかるのか気になる人は多いでしょう。

この記事では、全館空調にかかる電気代の目安と電気代節約のために覚えておきたい全館空調の上手な使い方を紹介します。

<このような方におすすめ>

・全館空調が気になっているけど、電気代が高そうで導入をためらっている方

・全館空調とエアコンどちらにすべきか、光熱費の観点から比較したい方

・全館空調を導入済みだけど、電気代をもう少し抑える方法が知りたい方

<この記事のまとめ>

・全館空調の電気代は24時間稼働が前提でも、住宅の断熱・気密性能が高いほど抑えられる

・エアコンとの電気代の優劣はライフスタイル次第で変わり、在宅時間が長い家庭ほど全館空調が有利になりやすい

・フロアごとに稼働できるタイプを選ぶ・太陽光発電と併用するなど、使い方と設備の選び方で節約効果に大きな差が出る

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全館空調の仕組みとは?

全館空調の仕組みとは?

全館空調は家全体の空気をきれいに保ちつつ、過ごしやすい一定の温度に調整するためのシステムです。各部屋に冷暖房機器を設置するのと違い、全館空調ではメインとなる空調機1~2台で、各部屋はもちろんのこと浴室やトイレまで快適な温度に管理します。

空調の仕組みには次の4種類があり、メーカーによって温度管理の方法や機能が異なります。

吹き出し型 天井裏などに設置した空調室内機から、ダクトを通して各部屋の天井吹き出し口に送風
床下冷暖房型 床下の基礎部分を断熱して冷暖気を蓄熱し、床ガラリと天井吹き出し口に送風
壁パネル輻射型 壁に大型冷暖房パネルを設置し、パネルからの輻射熱で家全体を冷暖
壁掛けエアコン応用型 室内に1台の壁掛けエアコンを設置し、ダクトを通して各部屋に送風

なぜ「全館空調の電気代は高い」と言われるのか?

エアコンなど単体の冷暖房機器は、必要なときだけ稼働させることができる上に、使わないときはコンセントを抜いて待機電力も節約できます。一方、全館空調は常時運転が基本です。一つの部屋だけを冷やしたり暖めたりするのではなく、家全体の空調を行うため、家の規模が大きくなるほど電気代も高くなる傾向にあります。

だからといって、こまめに電源を入れたり切ったりするのはおすすめできません。冷暖房は運転起動時に最も電力を消費します。一度運転を停止すると次に運転を始めたときに設定温度に達するまでに時間がかかり、その分、電気代がかかるからです。

また、稼働していない間はダクト内に結露やカビが発生しやすく、故障リスクも高まります。修理に数十万円かかるケースもあり、電気代節約のつもりが逆効果になりかねません。

全館空調の電気代の月額・年間相場

全館空調の電気代は、住宅の広さや断熱性能、地域、家族構成などによって大きく異なります。以下は、延べ床面積30〜35坪・高気密高断熱住宅(ZEH以上)・関東〜中部エリア・3〜4人家族を想定した目安です。

電気代の目安  
月額(年間平均)  6,000円〜1万500円程度 
年額  7万2,000円〜12万6,000円程度  

これらは電力会社の料金プランや燃料費調整額、ライフスタイルによっても変動するため、あくまで参考値としてご覧ください。

【季節別】電気代目安

全館空調は24時間稼働が基本のため、冷暖房をフル活用する夏と冬に電気代がピークを迎えます。一方、春と秋は送風・換気モード中心の運転が多く、電気代を大幅に抑えられます。

以下は延べ床面積30〜35坪・高気密高断熱住宅(ZEH以上)・関東〜中部エリア・3〜4人家族を想定した、季節別の電気代の目安です。

季節 月額の目安 特徴
春・秋 2,000円〜4,000円 送風・換気モード中心で比較的安価
夏(6〜9月) 6,000円〜1万円 冷房でピークを迎える
冬(12〜2月) 1万2,000円〜2万円  暖房で年間最高値になりやすい

冬の電気代が最も高くなるのは、外気温と設定温度の差が大きいためです。寒冷地ほどこの傾向は顕著になります。

電気代は住宅の断熱・気密性能で大きく変わる

全館空調の電気代を左右する最大の要因は、住宅の断熱性・気密性です。これらの性能が低い家に全館空調を導入しても、調整した室温が壁や窓から逃げてしまいます。そのため、システムが常にフル稼働することになり、電気代が想定を大きく上回るケースも少なくありません。

住宅性能を示す指標には「UA値」と「C値」があり、全館空調を効率よく運転させるための目安は以下のとおりです。

指標 意味 全館空調に推奨される目安
UA値(断熱性能) 数値が低いほど断熱性能が高い 0.6以下(ZEH基準)
C値(気密性能) 数値が低いほど気密性能が高い 1.0以下が目安

全館空調は高気密・高断熱住宅とのセット導入が前提です。住宅性能が確保されていれば、少ないエネルギーで家全体を快適に保てるため、電気代を効率よく抑えられます。

全館空調とエアコンの電気代の比較

では、具体的に全館空調にどのくらいの電気代がかかるのでしょうか。

先述したように、延べ床面積30〜35坪・3〜4人家族が全館空調のある高気密高断熱住宅(ZEH以上)では、年間の電気代は約7万2,000円~12万6,000円程度です。

一方、同条件の住宅で個別エアコンを使用した場合、月額電気代は8,000円〜1万5,000円程度です。これを年間に換算すると、約9.6万円〜18万円の電気代がかかる計算になります(1kWh30円の電力料金単価で計算)。

両者の年間電気代を比較すると、全館空調のほうが個別エアコンよりも安くなる可能性があります。全館空調の場合、初期費用はかかるものの、長期的に見るとトータルコストを抑えられるでしょう。

なお、年間の電気代は全館空調・エアコンの機種や建物の条件、使用環境、使い方、契約する電気プランなどによって異なります。

【ライフスタイル別】どちらが安くなるかの判断基準

「全館空調と個別エアコン、どちらが電気代が安いのか」という疑問は、ライフスタイルによって答えが変わります。在宅時間や家族構成、使用する部屋数を基準に判断するのがポイントです。

【全館空調の方が電気代を抑えやすいケース】

・在宅勤務などで、日中も家族が家のさまざまな場所で過ごす時間が長い

・小さな子どもや高齢者がいて、常に家全体を快適に保ちたい

・4人以上の家族構成で、複数の部屋を同時に使うことが多い

・廊下や脱衣所、トイレも含めたヒートショック対策を望む

【個別エアコンの方が電気代を抑えやすいケース】

・日中は全員が外出しており、夜も特定の部屋でしか過ごさない

・家族の生活時間帯が異なり、同時に複数の部屋を使うことが少ない

・1〜2人暮らしで、使用する部屋が限られている

使う部屋や時間が限られている場合は、個別エアコンがコスト面で有利です。一方、家族が長時間にわたり家の各所で過ごす場合は、全館空調のほうが電気代・快適性ともに優れた選択肢となります。

全館空調の電気代を抑えるためのコツ

全館空調の電気代が気になって導入を迷っている人には、具体的な節電方法があったほうが判断しやすいかもしれません。そこでここからは、全館空調にかかる電気代を抑えるコツを紹介します。

フロアごとに稼働・設置できるタイプを選ぶ

全館空調は、基本的には家全体を一定の温度に保つシステムですが、フロアごとに温度管理できるタイプや稼働を分けられるタイプもあり、ライフスタイルに合う製品を選ぶことが電気代の節約につながります。

たとえば、1階リビングに家族が集まっているときは2階の設定温度を控えめに、それぞれが2階の寝室で休むときは1階の設定温度を控えめに…といったように生活シーンで使い分ければ、フル稼働を避けて電気代を抑えることができるでしょう。帰宅したときに快適な温度になっているように、タイマーを活用するのも効果的です。

また、導入コストは高めになりますが、部屋ごとに温度設定できるタイプもあります。暑さ寒さの感じ方は人によって異なるため、より快適に過ごすためにはこうしたタイプもおすすめです。

太陽光発電や家庭用蓄電池と併用する

太陽光発電や家庭用蓄電池と併用する

全館空調とともに、太陽光発電や家庭用蓄電池を導入する方法もあります。太陽光発電でつくられた電気は、家庭で使い切れなかった分を電力会社に買い取ってもらうことができますし、蓄電池に貯めておいて夜間に使うこともできます。天候や季節によっては十分な発電量を得られないこともあり、電気代の支払いがゼロになるわけではありませんが、かなりの節約になるはずです。

全館空調・太陽光発電・家庭用蓄電池をセットで導入すると高額な費用がかかりますが、国や自治体が行っている補助金制度を利用することにより、導入時の負担を軽減できるでしょう。補助金制度にはいくつかの種類があり、適用要件がそれぞれ異なります。まずはハウスメーカーや施工業者に相談してみてください。

冷暖房が必要のない時季は運転をストップさせる

比較的過ごしやすい春や秋は、冷暖房の運転を停止して換気のみにすることで電気代を節約できます。前述のとおり、全館空調が最も電力を消費するのは冷暖房の起動時です。換気だけならそれほど多くの電力を使わないため、窓を開けて自然の風を入れることも問題ありません。なお、全館空調には空気清浄機能もあるので、花粉やPM2.5などの有害物質が気になる場合は窓を開けないほうが快適に過ごせます。

扇風機やシーリングファンも併用する

個別の温度調節機能がない場合は、各部屋で扇風機やシーリングファンなどを併用すると効果的です。ご存じのとおり、暖気は上に冷気は下に集まります。扇風機などを利用して空気を循環させることで室内の温度ムラが解消され、冷暖房の運転効率がアップして電気代の節約につながります。

吹き抜け部分の天井には、おしゃれなシーリングファンを設置してはいかがでしょうか。フロアごとの温度ムラが解消されやすくなりますし、インテリアとしても素敵です。

フィルターのメンテナンスはこまめに行う

ゴミやホコリでフィルターが目詰まりすると運転効率が下がり、より多くの電力を消費するようになります。電気代節約のために、フィルターはこまめに掃除することが大切です。目安は2週間に1回程度で、掃除機でゴミやホコリを吸い取り、水洗いして完全に乾いてからに戻します。

花粉の多い季節はフィルターが汚れやすいので、1週間に1度のペースで汚れ具合をチェックしましょう。1年に1回は、新しいフィルターへ交換することをおすすめします。

全館空調の導入コストとランニングコスト

全館空調を検討する際、多くの方が気にするのは毎月の電気代ですが、初期費用や定期的なメンテナンス費用も考慮する必要があります。「思ったよりトータルコストがかかった」と後悔しないよう、導入前にコストの全体像を把握しておきましょう。

導入コストの目安

全館空調の初期費用は、個別エアコンを複数台設置する場合と比べて高額になります。メーカーや住宅の規模によって異なりますが、本体費用と設置工事費を合わせた目安は以下のとおりです。

項目 費用の目安
本体費用 100万〜200万円程度
設置工事費 50万〜100万円程度
合計 150万〜300万円程度

個別エアコンの場合、1台あたりの本体・工事費は10万〜20万円程度が一般的です。4部屋に設置しても40万〜80万円程度に収まるため、初期費用だけで見ると全館空調の方が割高となります。

ただし、毎月の電気代や快適性、メンテナンスの手間も含めたトータルコストで比較することが大切です。

電気代以外のランニングコストの目安

全館空調の導入後は、電気代以外にいくつかの維持費用が継続的に発生します。

項目 費用の目安 頻度
フィルター交換費用 数千円〜数万円 数年ごと
定期点検・メンテナンス費用 1万〜3万円程度 年1回程度
本体交換費用 100万〜200万円程度 15〜20年ごと

なかでも見落としがちなのが本体交換費用です。全館空調の耐用年数は一般的に15〜20年とされており、交換時には再び高額な費用がかかります。維持費用も含めて長期的な資金計画に組み込んでおくことが重要です。

とはいえ、個別エアコンのように複数台をそれぞれメンテナンス・交換する手間やコストがかからない点は、大きなメリットといえるでしょう。

全館空調のメリットまとめ

ここまで全館空調にかかる電気代について解説しましたが、コストと合わせて「導入によってどのような暮らしか実現できるか」を把握・想像して最終決断することが大切です。以下に全館空調のメリットをまとめたので、検討時の材料にしてください。

年間を通して、部屋の室温が均一に保たれる

高齢者のいる家庭では、冬に発生しがちなヒートショックによる事故が心配です。洗面所やトイレまで一定の温度に保たれていれば、急激な温度差で体がダメージを受けるのを防げるでしょう。体温調節が未発達な赤ちゃんや、暑さ寒さに弱いペットも快適に過ごせます。

家中にきれいな空気を循環する

フィルターが有害物質を除去するので、風邪やインフルエンザの予防、花粉症対策につながります。また常に自動換気を行うため、気になる生活臭やペット臭も軽減されます。

エアコンがないため、見た目がスッキリする

各部屋にエアコンを設置すれば同じ台数の室外機を置くことになりますが、エアコンがないので部屋の見た目も家の外観もスッキリします。

送風が直接肌に当たらない

ゆるやかに空気が循環し、扇風機やエアコンのように風が直接肌に当たることがありません。人工的な風が苦手な人も快適に過ごせるでしょう。

全館空調のデメリットまとめ

全館空調の導入には、高額な費用がかかります。使い始めてから後悔することのないよう、デメリットも確認しておきましょう。

冬は乾燥しやすい

全館空調の暖房運転では、設定温度よりも暖められた空気が吹き出されることがあります。外気も冬場は乾燥しており、エアコン使用時よりも乾燥しやすいことがデメリットです。加湿器を併用するか、加湿機能付きの全館空調を選ぶことが対策としてあげられます。

各部屋で個別に温度設定できない

基本的には家全体を一定温度に保つシステムであり、部屋ごとに温度を変えることはできません。フロアや部屋ごとに温度設定できるタイプもありますが、一般型に比べると費用は高めです。

気密性・断熱性の低い家には不向き

全館空調は、高気密・高断熱とセットで考えます。気密性や断熱性の低い家ではムダに電力を消費するだけになってしまうので、既存の家に導入する際は高気密・高断熱リフォームが必要です。

トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」はフロアごとに稼働、設置もOK!電気代が抑えられる

常時運転させる必要がある全館空調は「電気代がかかる」と思われがちですが、家族構成やライフスタイルに合ったタイプを選ぶことが電気代節約につながります。

トヨタホームの全館空調「スマート・エアーズ PLUS」はフロアごとの作動が選べ、不在時などにムダな電力を消費することがありません。1階のみ・2階のみに設置することもでき、コストを抑えやすい全館空調システムです。「スマート・エアーズ PLUS」を体感してみたい人は、ぜひお近くの展示場へお立ち寄りください。

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全館空調の電気代に関するよくある質問

全館空調の電気代について、導入前・導入後を問わずよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。疑問の解消にぜひお役立てください。

24時間つけっぱなしのほうが電気代は安い?

高気密・高断熱住宅であれば、つけっぱなしのほうが安くなる傾向にあります。

全館空調は、頻繁なオン・オフや再起動時に室温を元に戻そうとする際、大量の電力を消費します。そのため、24時間稼働で室温を一定に保つ方が効率的です。

ただし、これは「UA値・C値が十分な高性能住宅であること」や「長時間の外出時は設定温度を緩める」といった適切な運用が前提です。断熱性能が低い住宅では室温が安定せず、逆効果になる場合もあります。

太陽光発電と組み合わせると電気代はどう変わる?

全館空調と太陽光発電は大変相性がよく、電気代の大幅な削減が期待できます。

全館空調は消費電力が大きいため、日中に太陽光で発電した電力をそのまま稼働に充てることで、購入する電気を大きく減らせます。

さらに蓄電池を組み合わせれば、昼間に蓄えた電気を夜間の運転に回せるため、光熱費の削減効果はより高まります。夜間電力が割安な料金プランを選んで夜間に蓄電するなど、組み合わせ次第でランニングコストをさらに抑えられます。

電気代が想定より高かった場合の対処法は?

運用・設備・契約プランの3つの観点から順番に見直しましょう。

確認順序 内容
1.運用面 ・設定温度の調整(夏27〜28℃、冬20〜22℃)

・フィルター清掃

・サーキュレーターの併用

2.設備面 ・メーカー点検

・断熱性能の確認(隙間風や結露がないか)

3.契約プラン ・電力会社のプラン見直し

・夜間割安プランへの変更を検討

これらを試しても改善しない場合は、メーカーや施工会社へ相談することをおすすめします。

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