地震などの災害が起きたら、まず避難所に行かなければならないと思う人は多いでしょう。
しかし、小さな子どもや高齢者、ペットのいるご家庭の場合は特に、慣れない環境に不安を覚え、避難に抵抗がある人も少なくありません。
実は条件が揃っていれば、無理に避難所に避難しなくとも、自宅で避難生活を送る「在宅避難」という選択をとることができます。
今回は、在宅避難についての予備知識や、備えておきたい必需品をまとめました。
災害時に自宅で安心して過ごすために、在宅避難に向けた備えを万全にしておきましょう。
<本記事はこんな人におすすめ>
・在宅避難とは?避難所との違いや判断基準を知りたい方
・自宅で安全に避難するには?必要な備えを確認したい方
・防災グッズは何を用意すべき?在宅避難の必需品を知りたい方
<本記事でわかること>
・自宅で避難生活を送る「在宅避難」と自宅で避難が困難な住民を自治体が受け入れる「指定避難所」はそれぞれ利点と注意点がある
・在宅避難は慣れた自宅で避難生活が送れる一方で、災害や支援に関する情報が受け取りにくいデメリットもある
・ライフラインが整う72時間を乗り越えるために、備蓄食料や大容量バッテリーなど、用意する必要がある
在宅避難とは

在宅避難とは、自宅で避難生活を送ることを指します。
自宅にダメージがなく備蓄も十分にある状態で、避難指示も出ていなければ、そのまま自宅にとどまり在宅避難をすることが可能です。
避難所ではプライバシーを保つのが難しく、抵抗がある人も多いかと思います。
自宅で安全に過ごせるのなら、無理に避難所に避難せず、在宅避難をするのが最良の選択です。
在宅避難でまずすべきこと
在宅避難をする際は、安全がまず第一です。
家具が倒れ、割れた食器などで足の踏み場もない状態では、安心して過ごすことはできません。
在宅避難ができそうであれば、ここにいれば安全という部屋を1つ作り、その部屋で家族全員が寝起きや食事をするようにしましょう。
震災後は余震もよくあるので、安全ゾーンには極力家具を置かないこともポイントです。
在宅避難と指定避難所の違い
在宅避難は前述のとおりですが、指定避難所とは、自宅での生活が困難な住民を自治体が受け入れる施設を指します。在宅避難と指定避難所の主な違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | 在宅避難 | 指定避難所 |
| 避難場所 | 安全が確認された自宅 | 学校や公民館など |
| 生活環境 | 普段に近い環境 | 大勢での共同生活 |
| 主な利点 | プライバシーを保ちやすい | 支援や情報を得やすい |
| 注意点 | 備蓄や安全管理が必要 | ストレスや感染症のリスクがある |
自宅の安全性が確認でき、自治体から避難指示等が出ていない場合は、在宅避難を選択できるケースがあります。ただし、倒壊や浸水などの危険がある場合は、指定避難所などへ速やかに移動しましょう。
在宅避難のメリット・デメリット
在宅避難には、住み慣れた環境で生活できるメリットがある一方で、物資や情報を得にくいなどのデメリットもあります。安全に避難生活を送るため、双方を確認しておきましょう。
在宅避難のメリット
在宅避難のメリットに挙げられるのは、以下のとおりです。
・住み慣れた自宅で生活できる
・家族のプライバシーを確保しやすい
・精神的な負担を軽減できる
・ペットと一緒に過ごせる
・感染症にかかるリスクを抑えられる
在宅避難の場合、普段に近い生活リズムを維持しやすく、慣れない避難所で共同生活を送るよりも心身の負担を抑えられます。着替えや睡眠、授乳などを家族だけの空間で行えるため、乳幼児や高齢者、介護が必要な方がいる家庭にとって、選択肢の一つとなる場合があります。
使い慣れた家具や日用品を利用できることも、災害時の不安を和らげ、日常生活を早く取り戻すことにつながるでしょう。
また、避難所では受け入れが難しい場合があるペットとも、離れずに生活できます。不特定多数の人との接触を減らせるため、風邪やインフルエンザなどの感染症対策としても有効です。
在宅避難のデメリット
在宅避難には、次のようなデメリットやリスクがあります。
・支援物資を受け取りにくい
・災害や支援に関する情報が届きにくい
・建物の安全性を自ら確認する必要がある
・停電や断水で設備を使用できない場合がある
・避難の判断が遅れるおそれがある
支援物資や災害情報は、指定避難所を拠点に提供されることがあります。そのため、在宅避難者は自ら物資を受け取りに行き、ラジオやスマートフォンなどで情報を集めなければなりません。停電や通信障害に備え、複数の情報収集手段を用意することも必要です。
また損傷した自宅にとどまると、余震による倒壊や浸水などに巻き込まれる危険があります。自宅の安全を確認できない場合や避難情報が発令された場合は「まだ大丈夫」と判断せず、早めに安全な場所へ移動することが重要です。
在宅避難の判断基準
在宅避難は、自宅にとどまることが安全で、避難生活を継続できる場合に限られます。災害が起きてから迷わないよう、立地や建物の安全性、備蓄状況を事前に確認しておきましょう。
自宅の立地が安全かどうか
在宅避難を選ぶには、まず自宅周辺の災害リスクを把握することが重要です。自治体のハザードマップを確認し、津波や洪水、土砂災害、液状化などの危険がないか調べておきましょう。
河川や海、崖からの距離に加え、避難経路を複数確保できるかも確認が必要です。自宅周辺に危険がある場合は、早めに安全な場所へ避難してください。
建物自体の安全性が確保できているか
立地に問題がなくても、建物の安全性を確保できなければ在宅避難は危険です。築年数や適用されている耐震基準を確認し、必要に応じて耐震診断や改修を検討しましょう。
また家具や家電を固定しておくと、転倒や落下によるけがを防ぎやすくなります。災害発生後は、自宅の傾きや壁のひび割れ、隣家の倒壊、周辺の火災などを確認してください。
安全性を判断できない場合は、無理にとどまらず避難所へ移動することが重要です。
食事や物資があり生活できる状態か
在宅避難には、ライフラインが止まっても生活できる備蓄が必要です。飲料水や長期保存できる食品、非常用トイレ、常備薬、衛生用品などを最低3日分、できれば7日分用意しましょう。
乳幼児や高齢者、ペットがいる家庭では、それぞれに必要な物資も備蓄します。食品は普段から消費して補充するローリングストックが効果的です。
在宅避難に備えたい10のおうち防災必需品

在宅避難の場合、ライフラインが断絶しても過ごせるように備蓄しておくことが大切です。ライフラインが整うと言われている72時間を生き抜くために、最低限の防災品を揃えておきましょう。
ここでは、在宅避難に必須の防災グッズを10種紹介します。
まずはここから始めよう!おうち防災~ものの備え編~について詳しくはこちら
災害が起きたらどうしたらよいの?おうち防災~行動の備え編~について詳しくはこちら
備蓄食料
一般的に備蓄食料は7日分必要と言われています。
しかしそんなに準備するのは難しいという場合は、最低でも3日分の非常食を揃えておきましょう。
非常食は長期保存でき、栄養がとれるものを意識して選びます。
普段からストックしておき、消費したら買い足すローリングストック方式がおすすめです。
賞味期限の近いものから食べ、常に一定量をキープしておきましょう。
普段から美味しく食べれて、保存食に最適!災害時に役立つ缶詰の選び方やストックのポイントを解説▶
水
飲み水は1日2〜3リットル、生活用水は1日3リットル必要と言われています。
しかしこの量を備蓄するのは置き場所にも困りますので、ウォーターサーバーの使用やバスタブに水をためるなど不足分を補う工夫をしましょう。
備えあれば憂いなし!災害時に水はどれくらい必要?備蓄の目安や節水・調達のポイントを解説▶
大容量バッテリー(蓄電池)
スマホやランタンの充電程度であればモバイルバッテリーや乾電池で足りますが、停電時は灯りがなくなるだけでなく、冷暖房器具も動かなくなります。
暑さや寒さは命の危険も伴うので、蓄電池は夏や冬場に備えて1台用意しておくと安心です。
災害時の電源確保に!蓄電池の選び方や効率的な使用方法を解説▶
ゴミ袋・ポリ袋
ゴミ袋やポリ袋は水の運搬や自作トイレ、雨具や防寒着の代わりとしても使えます。
1人当たり2分の1パックを目安にストックしておきましょう。
非常用トイレ
トイレの水が流れないときのために、携帯トイレや簡易トイレがあると便利です。
中の汚物袋だけを交換すればよいので汚物がつかず、消臭効果もあります。
衛生用品
マスクや除菌グッズ、オムツ、生理用品などは多めに用意しておきましょう。
水の節約や体の清潔を保つために、体を拭くためのボディシートも必需品です。
LEDランタン
停電時に室内照明として部屋全体を明るくできるLEDランタンは重宝されます。
懐中電灯でも代用できますが、交換用の電池の用意も忘れないようにしましょう。
防災ラジオ
災害時の情報収集の手段として、ラジオがあると便利です。
乾電池がなくても使える手回し充電式タイプや、スマホの充電が可能な防災タイプなどさまざまな種類があります。
スマホは連絡用に温存し、情報収集はラジオで行うのがおすすめです。
乾電池・予備バッテリー
電源確保のため、モバイルバッテリーや乾電池は各種ストックしておきましょう。
季節に対応できるもの
クーラーボックスや保冷剤、保温性の高いブランケットなど、暑さや寒さ対策になるグッズも季節ごとに用意しておきます。
自宅を安心・安全な避難所に!

災害が起こっても、自宅が安全であれば無理に避難所に避難せず、在宅避難をすることができます。
自宅で避難生活を快適に過ごすためには、備蓄が大切です。
防災用品を見直し、万が一のときの備えを万全にしましょう。
トヨタホームでは、蓄電池やV2H(Vehicle to Home)スタンドなどの災害時も安心の防災・減災アイテムを提案しております。
詳しくは、お近くのトヨタホーム展示場スタッフにお問い合わせ下さい。
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在宅避難に関するよくある質問
在宅避難には何日分の備蓄が必要ですか?
大規模な災害では、電気・水道・ガスや物流が止まる可能性があります。飲料水や食料、携帯トイレ、常備薬など、家族構成に合わせて備えておきましょう。備蓄は最低3日分を基本としながら、できれば1週間程度を見据えて準備しておくと安心です。
在宅避難では何を備蓄しておけばよいですか?
飲料水や食料だけでなく、携帯トイレ、モバイルバッテリー、懐中電灯、カセットコンロ、衛生用品、常備薬などを準備しておきましょう。乳幼児や高齢者、ペットがいる家庭では、それぞれに必要なものも備えておくことが大切です。普段使う食品や日用品を少し多めにストックする「日常備蓄」も有効です。
停電しても在宅避難はできますか?
停電しても自宅が安全であれば在宅避難できる場合があります。ただし、照明や冷暖房、冷蔵庫、通信機器などが使えなくなる可能性があるため、事前の備えが重要です。太陽光発電や蓄電池、V2Hなどを導入しておくと、設備や条件に応じて停電時にも電気を確保できる場合があります。
断水した場合はどうすればよいですか?
飲料水を備蓄しておくほか、生活用水やトイレへの備えも必要です。断水すると水洗トイレが使用できなくなる場合があるため、携帯トイレを準備しておくと安心です。給湯設備などに貯められている水を生活用水として活用できる住宅設備もあります。
太陽光発電や蓄電池は在宅避難に役立ちますか?
太陽光発電は、停電時でも条件を満たせば発電した電気を利用できる場合があります。さらに蓄電池を組み合わせれば、昼間につくった電気を蓄えて夜間などにも利用できます。停電時に利用できる電力量や設備はシステムによって異なるため、非常時の使用方法を事前に確認しておきましょう。
V2Hは災害時に役立ちますか?
V2Hは、電気自動車などに蓄えた電気を住宅へ供給できるシステムです。対応する車両と設備を組み合わせることで、停電時の非常用電源として活用できます。日常的な充電だけでなく、災害時の電源確保という観点からも検討できます。
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